[京都大学大学院 農学研究科]農業をシステムとしてとらえ、エネルギー、資源、情報の視点から研究する

研究目標

研究室の主要なミッション

食料・環境問題、都市への人口集中、安定したエネルギーの確保、新たなライフスタイルへの変革、世代間倫理など、多くの21世紀の課題を解決するためには、個別の技術発展とともに全体の最適化を行う農業システム工学の研究が不可欠です。農業システム工学分野では、複雑かつ多くの要素が有機的な繋がりを有する農業をシステムとしてとらえ、エネルギー、資源、情報の視点から研究を進めています。

何を研究するのか?

農業システム工学分野で何を研究するのか?
  • 「農業でつくるエネルギー、農業でつかうエネルギー」に関する研究
  • 「農業システム工学×農業エネルギー分野×農学倫理」から研究課題を推進
  1. 東南アジアを中心としたバイオマス資源エネルギー利用、環境影響評価
  2. 人間の栄養必要量を考慮した食料生産体系のエネルギー環境影響評価
  3. バイオマス燃焼による炭素貯留技術の開発、バイオマス燃焼技術のスマート化
  4. 農薬センシング技術、農薬散布のスマート化
「食料・エネルギ・環境」に関わる問題の⼯学的解決を目指し、研究教育を発展させるために
  • システム工学的手法を中心に
    • 農業でつくるエネルギー
    • 農業でつかうエネルギー

に関する研究を行う。

学術的な問い
  • 「人間は何を食べるべきか?」
  • 「動物(家畜)、植物(農産物)、生物(バイオマスほか)に対する倫理とはなにか?」
京都大学ならではの学風のなかで、候補者自身の学術的な問いの答えを明らかにする
学術的な問いの背景
  • 農学は食に関わる技術者倫理が重要であるが、倫理の論理や思考は人間中心である
  • 食に関わる資源エネルギー消費、廃棄物管理を含め非常に膨大である
  • 食は、動物、植物、生物に対する倫理につながる
  • 農学が持つ世界観や生産システムは、他の学問とは異なる学術的価値がある
問いへのアプローチ
  • なにを食べるべきか?
    人間の栄養必要量を考慮した食料生産体系のエネルギー、環境影響評価
  • どのようにつくるべきか?
    農業機械、圃場センシングのスマート化
  • つくるとき、食べるときの廃棄物利用
    バイオマスの資源利用、スマート燃焼、炭素貯留技術

研究対象

農業システム工学
工学的手法による農学分野における個々のインテグレーション、最適化
農業エネルギー分野
農業・食料生産に関わるエネルギー消費・生産、環境影響評価
「農業システム工学」×「農業エネルギー分野」で目指すもの
ばらつきの科学、総合的視点が不可欠な農業・食料生産分野において、工学的手法を用いた普遍的な真理の探究する
人間の生存に不可欠な食や栄養の生産体系、環境や生物との関わり、資源エネルギー利用の在り方を明らかにする
学問として農業、農学で何を議論すべきか?

食料生産や生物資源利用において、
(人間同士の行動規範)

すべての人々が平等に十分な栄養を摂る
(次世代の人間との行動規範)

未来の人類の資産としての美しい地球環境を残す
(生物へ拡張された行動規範)

人間以外の生物への配慮を行う

目指すべきもの
→「農業システム工学×農業エネルギー分野×農学倫理」